AIPToolには各カウンタを表示する機能があり、このカウンタを比較することで何が原因か推測することが可能です。今回のように撮像が伸び縮みする場合や、エンコーダ信号に同期できていない場合は、以下のカウンタをご確認ください。
※上記カウンターを使用する場合は、RSTボタンでカウンタをリセットし、
ボタンでカウンタの更新を行ってください。
カウンタ名 |
設定ID名 ※プログラム上でカウンタを 取得する場合 |
説明 |
CC_COUNT |
ACL_COUNT_CC |
ボードからカメラに出力された露光制御信号(CC信号)の数 |
[ラインセンサの場合] LVAL_COUNT(※) [エリアセンサの場合] FVAL_COUNT |
[ラインセンサの場合] ACL_COUNT_LVAL [エリアセンサの場合] ACL_COUNT_FVAL |
カメラから出力されたライン数 (エリアカメラの場合はフレーム数) |
AGR_COUNT |
ACL_ENC_AGR_COUNT |
エンコーダカウンタがSamplingPointに達した回数。 基本的には、このタイミングでボードからカメラへ露光制御信号(CC信号)を出力します。
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取り込み開始後、CC_COUNT、LVAL_COUNT、AGR_COUNTの各カウンタ値は一致(※)します。
もし、一致しない場合は、以下要因となりますのでご確認ください。
※画像入力停止のタイミングによっては1ズレる場合があるのでご注意ください。
○事例1:AGR_COUNT > CC_COUNTの場合
・原因:ワークが瞬間的に早くなる、エンコーダにノイズが乗っているなど想定以上のエンコーダ信号が入力されており、撮像画像が想定より縮んでいる。
・解決方法 :以下リンク先の原因2、原因3をご確認ください。
○事例2:CC_COUNT > LVAL_COUNTの場合
・原因:カメラのスペックを超えて露光制御信号がカメラに入力されているか、カメラがフリーランで動作しているため撮像画像が想定より縮んでいる。
・解決方法1 :カメラのスペックを超えて露光制御信号がカメラに入力されている場合は、以下リンク先の原因2、原因3、原因5をご確認ください。
・解決方法2:カメラがフリーランで動作している場合は、カメラの露光モードをランダムシャッタに設定してください。
○事例3:CC_COUNT < LVAL_COUNTの場合
・原因:カメラがフリーランで動作しており、撮像画像が想定より伸びている。
・解決方法:カメラの露光モードをランダムシャッタに設定してください。
○事例4:CC_COUNT=LVAL_COUNT=AGR_COUNTだが、途中でタイムアウトが発生する。
・原因:ワークの移動距離が足りないため、エンコーダ信号のパルス数が不足している。
・解決方法:ワークの移動距離を見直すか、Sampling Intervalの設定値を減らしてください。
なお、撮像画像の伸び縮みが分かりづらい場合は、センサーに対して45度斜めのエッジがある被写体を撮像すると、伸び縮みが分かりやすいです。